全世界経済新聞

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価格競争に苦しむドラッグストアへの処方箋

スーパーやドラッグストア等、小売業は価格競争が激しい。消費者の視点から見たドラッグストア価格競争の激しさについて、その対応策とともに述べます。

 

【現状と課題】

例えば、ドラッグストア。扱っている商品がどこも同じであるが故に、簡単に値段の比較ができてしまう。チェーン店独自のポイントカードに、dポイント、割引クーポン、キャッシュレスのキャンペーン等、実質価格はかなり低い。使えるすべての割引を使ったら、一商品あたりの営業利益はマイナスのはず。

 

通常価格で一商品あたりの営業利益率が20%だとしても、割引の組み合わせで23%引きになれば、赤字です。

 

【対応状況】

では、どのように利益を確保しているのでしょうか。多くのドラッグストアで買い物をして理解できた対応策を見てみましょう。

 

1.通常価格を上げる。

 元々の価格を見ると、値上げしている店がいくつかありました。割引をしても採算が取れるよう、値上げしています。

 

2.クーポンを使う金額のバーを設ける。

 例えば、3,000円以上買わなければ使えない、等。

 

3.クーポンは全品1割引ではなく、高額の1商品のみの値引きにする。

 

4.PB商品の導入。

 

【対応の結果】

①クーポンの組み合わせを考え、一番安く買える店で購入する人と、②考える時間がなく、とりあえず使えるクーポンで対応する人、に分かれた。

利益を確保できる②の層ができたこととPB商品の利益で何とかまわっている。しかし、依然苦しい。

 

【提案】

  • NBよりも高品質のPB商品を投入する。食品のPBで証明されているが、質の良いものはPBでも売れる。しかもPBは利益率が高い。
  • NBにはないPB商品を投入し、価格競争を避ける。
  • 土日以外は駐車場がいっぱいにならないのであれば、平日限定で一部駐車場を有料駐車場とする。もしくは月極でも良い。
  • ターミナル駅周辺や駅構内の店舗は、値引き対象外にする。とてつもなく場所が良ければ、売れる。売上よりも、顧客一人あたりの利益水準を高めた方が良い。レジの待ち時間も短く、顧客満足度も高くなる。すぐにほしいので、定価でも買います。

 

消費者としては、商品は安いに越したことはありません。一方で、激しい価格競争だけでは、街が発展しません。より良い商品やサービスが適正価格で提供され、消費者も働く人も幸せな街ができればいいと思います。