【意見】NHK「日本人が海外で出稼ぎ!? 若者たちが海外を目指す背景にあるもの」
日本人が海外で出稼ぎ!? 若者たちが海外を目指す背景にあるもの - NHK みんなでプラス
私はこの流れを好意的に受け止めています。
これは、世界の労働市場が一つになっていく、その兆しだと思います。
従来は、日本の労働市場の中でどのように働くか、大学を卒業してどの会社に就社するかという選択肢しかありませんでした。
入社した会社で長いこと我慢し、仕事のやり方を盗み、年功序列で緩やかに処遇が改善していく。これは、戦前の職人の世界がそのまま受け継がれてしまったものだと考えます。若い頃から住み込みで働き、時間をかけ熟練の技を盗んでいく。何でも手作りでしたから、職人の経験と勘がすべてで、日常生活で必要なモノを作れば売れる時代でした。
また、タテ社会というのは、戦争の影響を大きく受けています。上の命令は絶対で、逆らえない。どんなに理不尽な命令であっても、口答えできない。これをそのまま持ってきたのが、現代のパワハラでもあります。
時代は変わりつつあります。番組で紹介されたように、海外で働きます。賃金は日本より高いです。また、年功序列ではありません。将来が約束されていないのに、低賃金とぞうきんがけは我慢できないですし、他に働き口があるのでその必要もない。
ただでさえ労働人口が減っていく日本、海外へ出て行く若者が増えれば、さらに労働市場は供給不足に陥ります。
処遇や職場環境を改善できない企業は、働く人を集められません。だから、改善されていく。それができない企業は、淘汰される。どんどん淘汰され、残るべき企業が残っていく。この流れが加速し、皆幸せになれる社会になってほしいと思います。